2019年01月11日

【演奏会情報】カンマーザールサロンコンサート 第5回バス・リサイタル 渡部智也 〜グリンカからロシア国民楽派へ〜

《私は、渡部智也は未完の大器だとおもっている。演奏される機会のないロシヤ国民楽派の作品とそれらにつながる作品を世に送り出そうと格闘している。その成果は自身の声楽家としての評価となってくるから責任は重い。先日感動したのは、日本民話を素材としたオペラをきいたときだ。半纏とチョビ髭とわらぞうりのちょっと間抜けなお百姓さんを演じたがピッタリハマっていた。その時の日本語の美しさに仰天!ロシア音楽との出会いが「日本民話オペラ」に繋がってくる。いつかその時、かれの仕事は新たに始まるのかもしれないと。》
指揮・合唱指揮 郡司博


カンマーザールサロンコンサート 第5回バス・リサイタル 渡部智也
〜グリンカからロシア国民楽派へ〜
歌曲集「ペテルブルクの別れ」全曲演奏

〈日時〉
2019年1月25日(金) 14:00開演(13:20開場)
〈会場〉
カンマーザール in 立川
〈出演〉
渡部智也(バス)
吉永哲道(ピアノ)

〈曲目〉
A.ダルゴムィシスキー:
夜のそよ風、私は悲しい、九等官、ボレロ
A.ボロディン:
遠い祖国の岸辺を求めて
M.バラキレフ:
歌うな、美しい人よ、私の前で
M.ムソルグスキー:
神学生
M.グリンカ:
歌曲集「ペテルブルクの別れ」全12曲
ロマンス、ヘブライの歌、ボレロ、
カヴァチーナ、子守歌、旅の歌、
ファンタジア、バルカローラ、騎士の歌、
雲雀、モリーに、別れの歌

*曲目、曲順は変更になる場合がございます


13:30〜13:45 プレコンサート
白川媛葉(ピアノ)

<入場料>
全自由席 2,000円
コーヒー、紅茶、プレゼントつき

<チケットお問い合わせ>
カンマーザール
Tel:042-522-3931


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posted by tetsumichi at 07:00| 演奏会情報

2019年01月01日

謹賀新年

明けましておめでとうございます。
平素よりこのブログをご覧いただいておりますことに、先ず心より御礼申し上げます。

2008年の12月末に留学先のモスクワから完全帰国して以来、ちょうど10年の時が経ちました。
私が初めてヴェーラ・ゴルノスターエヴァ先生にお会いしたのは、1990年2月、11歳の時。
ヤマハマスタークラスでのレッスンを経て、更にヴェーラ先生の下で学ぶべくモスクワへ渡ったのが、1998年9月、20歳になる直前のことでした。そして前述の通り、2008年12月、30歳を迎えた直後に日本に完全帰国、演奏及び指導活動を始め、2010年5月、31歳の時に、現在の師である大野眞嗣先生の門を叩くこととなりました。
振り返ってみると、私の人生は、こうしておよそ10年単位で大きな節目を迎えてきているように思います。

「求めよ、さらば与えられん。」
私は信仰を持つ人間ではありません。
ですが、音楽が私に、人生で訪れる広義での様々な“出会い”は、自ら強く望めば必ず与えられるものであることを教えてくれました。
40代に入った新たな10年がどのような時間となるのか。
変化を恐れず、自分がなすべきことをしっかりと見据え精進して参ります。

末筆となりましたが、新年の皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
吉永哲道


【コンサート情報】
第5回渡部智也バスリサイタル
〜グリンカから国民楽派へ〜
(2回公演)
◆2019年1月25日(金) 14時開演(13時20分開場)
カンマーザールin立川

◆2019年2月4日(月) 18時30分開演(18時開場)
日比谷スタインウェイサロン東京 松尾ホール

〈出演〉
渡部智也(バス)
吉永哲道(ピアノ)

〈プログラム〉
A.ダルゴムィシスキー:
夜のそよ風、私は悲しい、九等官、ボレロ
A.ボロディン:
遠い祖国の岸辺を求めて
M.バラキレフ:
歌うな、美しい人よ、私の前で
M.ムソルグスキー:
神学生
M.グリンカ:
歌曲集「ペテルブルクの別れ」全12曲

*詳細は、追って掲載致します。

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posted by tetsumichi at 06:00| その他

2018年12月25日

18.モーツァルト

闇と沈黙。

これらの言葉は、モーツァルトの音楽に相応しいと言えるだろうか?


例えば、KV.475のファンタジーの冒頭部分を支配する、言い知れぬ不気味さ。ユニゾンによる、奇妙に歪められたハ短調の音階の響きに、私はまるでありとあらゆる感情が排除されたかの如く深い闇を感じるのだ。

いったい、どんなモーツァルトの心理状態がこのテーマを生み出したのだろう?


そして、休符。

モーツァルトの音楽において、休符は非常に重要な役割を担っている。

生き生きとした語り口の彼が、不意に口をつぐむ瞬間。

ハ短調のファンタジーの冒頭にもこの沈黙が現れるが、主題の重苦しい楽想故、その沈黙は一層の緊張を伴い聴き手の心に入り込んでくるようだ。


モーツァルトが、音楽史上稀に見る天賦の才を持つ人物であった事は、疑いの余地がない。

その作曲のペースを考えても(単純計算でも、オペラやシンフォニーと言った大曲も含めコンスタントに約2週間で1曲を書き上げていた事になるそうだ)、恐らく、とめどなく溢れ出てくる音楽を書き留める為にひたすら五線紙にペンを走らせる、そんな感覚だったのだろうと想像される。

しかし、物に光が当たれば必ず影ができるように、その天才性が輝けば輝くほど、同等の闇が生まれたのではないか。


流暢であるが故の、沈黙。

眩いばかりの才能の煌めき故の、闇。


それら両極の間で翻弄されながら生きる事が、音楽に愛され稀有なる才能を授けられたモーツァルトの宿命であったのかも知れない。

彼の音楽が持つあまりに純粋無垢な悲しみや、ふとした瞬間に現れる深い闇を感じる時、私はそんな事を思わずにいられないのだ。

posted by tetsumichi at 07:00| 作曲家

2018年12月18日

【終了報告】命の歌。

去る11月30日(金)、静岡市は顕光院本堂にて「こんちぇるてっくなお寺の夕べ Vol.3」を開催致しました。今回も多くのお客様がお集まり下さり、盛況の内に終えられました事を、出演者一同嬉しく思っております。改めまして、ご住職の木村文輝様をはじめ演奏会の為にご尽力下さった皆様、また当日お運びいただき温かく耳を傾けて下さった全てのお客様に、心より御礼申し上げます。



《森で生きている間、黙っていた。命を失った今、澄んだ声で歌う。》


これは、ある古いチェロにラテン語で刻まれていた言葉だそうで、演奏会に向けての準備の折に、メゾソプラノの山本彩子さんが教えて下さいました。


伐採され命を失った樹木が、楽器として姿を変え声を得る。

……ふと、ピアノも同じだと思ったのです。

ピアノもまた木が使われている楽器であり、奏者はその命を貰って音楽を奏でているのだと。


顕光院のコンサートで使用したピアノは、前回同様、約100年前にイギリスで製造されたアップライトピアノ。人の寿命に例えれば既に100歳を超えている訳ですから、当然、経年劣化故の演奏上の不都合が色々とあった事も事実です。けれども、鍵盤へのタッチ次第では非常に繊細で、今の楽器にはない良い意味で枯れた、味わいのある響きで応えてくれる。


ピアニストは一般的に自分の楽器を持ち運ばない(持ち運べない!)為、演奏会で楽器を選ぶ事はできません。ですが、逆もまたしかり。ピアノも自らの意思で弾き手を選ぶ事はできません。彼らはただ、弾かれる事を待っているだけなのです。


目の前に100年の歳月を経て尚、歌おうとしている楽器がある。

それならば、私がなすべき事はただ一つ。

その楽器が持っている一番美しい声……《澄んだ声》を引き出す為に、心を尽くす事。


ピアノから生まれる、木々の命の歌。

一心に楽器や音楽と向き合う事ができる自分の人生を、私は幸いに思っています。

またどこかの会場で皆様とお会いできますように。

吉永哲道


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posted by tetsumichi at 10:37| その他

2018年11月22日

【演奏会情報】大村博美ソプラノリサイタル

大村博美さんとのご縁に恵まれた事は、私の音楽人生における大きな出来事の一つです。伴奏を務めますのは今回の公演で3度目となりますが、その歌声を拝聴する度に、“世界に通用する声、音楽とはこういうものなのだ”と、感嘆とともに畏れに似た感情をも抱かずにはいられません。
それは、超一流の演奏家だけが持ち得る、心技を極めた凄み。
是非多くの方々にお聴き頂ければと願っております。
吉永哲道


大村博美ソプラノリサイタル

〈日時〉
2018年12月18日(火) 18:30開演(18:00開場)
〈会場〉
和光大学ポプリホール鶴川
*小田急線鶴川駅「北口」から徒歩3分
〈出演〉
大村博美(ソプラノ)
吉永哲道(ピアノ)

〈曲目〉
G.ヴェルディ:
オペラ「運命に力」より
“あわれみの聖母”、“神よ平和を与えたまえ”
U.ジョルダーノ:
オペラ「アンドレア・シェニエ」より
“亡くなった母”


〈入場料〉
4,000円(全席自由)
〈主催・お問い合わせ〉
村松  070-6463-7576
〈チケット取り扱い〉
町田市民ホール  Tel:042-728-4300(電話・窓口)
和光大学ポプリホール鶴川(窓口)
チケットぴあ  Tel:0570-02-9999(Pコード:133-277)
http://ticket.pia.jp/pia/event.ds?eventCd=1851154


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posted by tetsumichi at 13:00| 演奏会情報