2022年07月25日

【演奏音源】2011年9月18日の演奏会より。(A.スクリャービンの作品)

【継承されるピアニズム 〜ショパンからロシアロマン派へ〜 吉永哲道ピアノリサイタル】より

A.スクリャービン:
エチュード op.2-1
エチュード op.8-2

吉永哲道(ピアノ)
Tetsumichi YOSHINAGA, piano

2011年9月18日、宗次ホールでの収録


「第2番は間違って解釈されることが多い ─ ドラマチックすぎる演奏が多いが、これは元来悲劇的な音楽なので、情熱は抑制されなければならない」
スクリャービンの音楽の偉大なる解釈者であったヴラディーミル・ソフロニツキーは、作品8-2のエチュードに関してこのように言及しました。

“悲劇性”が、スクリャービンの初期作品における感情の発露を比類なき芸術の域へ高めている事は疑いようがなく、作品2-1のエチュードもまた、悲痛な苦しみの吐露、絶望的な気分に支配された作品と言えるでしょう。
わずか14歳にして、スクリャービンがこのエチュードを作曲し得た事実に……私は人間の創作活動の奇跡を思わずにはいられないのです。

吉永哲道




posted by tetsumichi at 07:00| 演奏音源