2019年12月10日

【終了御礼】バッハ探訪。

去る11月22日にカンマーザール in 立川、12月3日に紀尾井町サロンホールにて、オールバッハ作品プログラムによるピアノリサイタル、「吉永哲道ピアノリサイタル 〜J.S.バッハへの旅 vol.1(2019)〜」を行いました。
先ずはご来場いただきました皆さまに、心より御礼申し上げます。


何故、今バッハなのか?
ご存知の通り、J.S.バッハが生きた時代には現在のような打弦機構を有し、鍵盤へのタッチによって音色や音量を奏者の意のままに変化させられる楽器はありませんでした。
バッハの時代には存在しなかった楽器で、彼の作品を演奏する。
そこに、モダンピアノでバッハの作品を演奏する難しさがあります。ですがその難しさは同時に、ピアニストに“様々な可能性を追求する自由”を許しており、それこそが、バッハの作品と対峙する際の最も興味深いプロセスであると言えるでしょう。


奏者が渇望するならば、声楽のように歌い上げる事も、管弦楽のように響かせる事もできる現代のピアノ。その機能を最大限に駆使できるならば……。


「バッハの音楽に自然に近付けばよいのです。形式的に、ではなく、バッハの、そう、その複数の声部に耳を傾けることです。つまりポリフォニー、最高のポリフォニーに。」
── タチヤーナ・ニコラーエヴァ


奏者の耳が全ての声部にひらき、歌い上げる事ができる時、見えてくるバッハの世界があります。形式的なバッハ像ではなく、人間バッハによって書かれた血が通う音楽を再現する事。


私たちの時代に新たな生命を得るバッハを目指して、隔年でこのシリーズを続けて参ります。

また会場で皆さまにお会いできますように。
感謝を込めて。

吉永哲道


◆カンマーザール公演
〈プログラム〉
【前半】
J.S.バッハ:
最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリッチョ B-dur BWV992
インヴェンション BWV772-786 全15曲
【後半】
J.S.バッハ:
カンタータBWV82 「われは満ちたれり」より
*バス独唱/渡部智也、フルート/井馬佐紀子
フランス風序曲 h-moll BWV831

〈アンコール〉
J.S.バッハ=M.ヘス:
主よ、人の望みの喜びよ


◆紀尾井町サロンホール公演
〈プログラム〉
【前半】
J.S.バッハ:
フランス組曲第2番 c-moll BWV813
インヴェンション BWV772-786 全15曲
【後半】
J.S.バッハ:
最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリッチョ B-dur BWV992
フランス風序曲 h-moll BWV831

〈アンコール〉
J-F.ラモー:
クラヴサン曲集より “ミューズたちの対話”
E.グラナドス:
スペイン舞曲集より “アンダルーサ”
J-F.ラモー:
クラヴサン曲集より “つむじ風”
J.S.バッハ=M.ヘス:
主よ、人の望みの喜びよ


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posted by tetsumichi at 07:00| その他