2018年07月05日

9.ロシアのおどり。

ロシアのおどり。
私が小学1年生の時に作った曲のタイトルである。
当時我が家には母所有のレコードがあり、私には、ヴァン・クライバーン弾くチャイコフスキーのピアノコンチェルト第1番やラフマニノフの第2番、アルテュール・グリュミオーのヴァイオリンの音色(クライスラーの愛の喜び、愛の悲しみ、を知ったのは、グリュミオーのレコードだったと思う)等を、一流の演奏家への淡い憧れを抱きながら聴いていた記憶が残っている。確かそれらの中の1枚に、東欧の民族衣装を着て踊る人々の写真が載っているジャケットがあり、そこからイメージを得て作曲したのではなかったか。ただ、それが本当にロシアだったのかは今となっては定かではなく、このタイトルは、写真の雰囲気が“何となくロシアっぽく”感じられたと言う、子供特有の無邪気さで付けただけだったのかも知れない。

時を経て、約14年後の1998年9月。
私はモスクワへ留学する事となった。
作曲当時の幼き日、将来自分がロシアの地で留学生活を送る事になるなど、一片たりとも想像していなかっただろう。

人生とは、まことに面白いものだ。


*写真は、私が10年間暮らした国立モスクワ音楽院学生寮(2015年9月撮影)

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posted by tetsumichi at 07:00| モスクワ